2025年5月30日

続々インラインマイクプリアンプ

 Type-Fの解析サイトはEasyEDAというWebブラウザで回路を書いて基板レイアウトが出来るサイトのプロジェクトをGPL3.0で公開している。これ元ネタが明確なのに公開して大丈夫なのか?さらにEasyEDAからJLCPCBという基板製造から部品も調達して実装までしてくれる業者にそのまま発注出来るパスが出来ている。至れり尽くせりだな。個人でSMD搭載のPCBを調達するってこんなに敷居が低くなっちゃったの?今回はプロジェクトそのままの基板、部品、実装までの全部を発注。膨大な部品データベースから在庫品のチップ抵抗を割り当てるのに若干時間がかかったが、初回クーポンのおかげで最低発注数量の5枚でも安い!発送はOCSを選択して10日で到着。実装はリフローで十分な品質。これでこの価格は凄い。シェルは格安のAXX212Gを調達。安かったけど組み上げ中にシェル内部のバリに気が付かず基板を1個壊してしまった。最終的に4個製作。4個を比べてみたが同じ品質で違いが全くわからない。FETの選別はしなくても良いのか。Type-Cよりゲインが大きいけれどノイズはほぼ皆無。この基板サイズだとマイクに直接内蔵してアクティブダイナミックマイクとか出来そうだな。でもAXX212Gはノイトリックのメスとの嵌合が悪くてイマイチ。結局秋葉原のTOMOCAで見つけた3-11/12Eに全部交換した。さてこんなに作っちゃったけどバンド仲間に形見としてプレゼントするかな。

2025年5月18日

続インラインマイクプリアンプ

結局youtubeのType-Cの分解動画からリンクを辿ってKiCadの基板データからガーバー出力してネットで評判が良かったPCBWayに基板を発注。基板代は$5だったが初回クーポン$5を適用して結局OCSの送料のみで4日後に到着。最低発注数量は5枚だったが17枚も納入されてびっくり。$5分の面積で作るとこうなるのか?個人で回路図書いてネット出して部品レイアウトして基板を発注して調達するのがこんなに速く安く出来るなんて夢のようだ。部品は全部DigiKeyで揃うことがわかったので送料が無料になる金額まで色々増やして発注、こちらも4日後に到着。SMDの手はんだ付けは30年ぶりくらいだったので何個か練習したが、ネットで見つけて作った100均ピンセットのSMDクランプが素晴らしいのもあり、3216くらいはまだ余裕で付けられるな。はんだ付け歴も50年越えてるし。分解動画のノイトリックのハウジングとコネクタは手持ちがあったので全く同じに組み上げ。実装部品を余分に買ったのでさらにハウジングとコネクタを追加購入してもう1個製作。CT1と比べてみたがノイズレベルはほぼ同等で違いがわからん。じゃあCT1で良かったじゃん、という話なのだが。さて基板を発注する楽しさを覚えてしまったのでType-Fも作るか?←イマココ

2025年5月10日

インラインマイクプリアンプ

事の発端は音楽仲間からSHUREのSM11にミニXLRコネクタを付けるように依頼されたことだった。無事付け終わってチェックしていたらSM57に比べて出音が小さい。仕様を見ても振動板が小さいからか出力レベルがかなり低い。ローカルにプリアンプを入れないとミキサー側でバランスが取りにくいかも、というコメントと共に依頼者に戻したが、ネットを検索していたらSM11とDM1 DYNAMITEというファンタム電源で動くマイクプリアンプでギターを録った動画を見つけてしまったのが運の尽き。そうだこんなゲインちょい足しの製品があったよなあ、と思ってさらに探したらまあたくさん出てくること。業界で定番(Type-Cと呼ぼう)と言われるものからDM1タイプの某国製らしき模造品まで20倍くらいの価格差がある。1個試そうと思ってサウンドハウスでこれを見つけて買ってみた。とても短くてSM57に直付けすると表面処理が近くて違和感が無い。ノイズも無くてとても良い感じ。ミキサーのトリムを大きく上げなくて済むので使いやすい。youtubeで検索したら高い評価の動画ばかりで、これは当たりだったな、とここで終われば良かったのだが、youtubeで定番を分解して解析している動画を見つけてしまった。おお〜シンプルな回路だ、SOPのデュアルFETは選別不要なのか、KiCadの基板データも公開されているぞ、と久々に自作熱で盛り上がってしまった。さらに探すと変換アダプタサイズのこれ(Type-Fと呼ぼう)を分解して解析しているサイトもある。Type-Cとは違うディスクリートなFET回路でこれ全部リード部品で出来ないかな、と思ってKiCadで回路図をトレースしてフットプリントを配置して、とやってみたらあっという間にリード部品をユニバーサル基板に実装するデータが出来てしまった。でもオリジナルのFETはSMDでリード部品のFETで代用出来るかは怪しいな。SC-59→TO-92変換基板で何とかするか、全部SMDのフットプリントで再設計するか、でもSMDを手はんだ付けする気合いと根性がまだあるか?FETの選別は必要か?デュアルFETを使ったType-Cの回路の方が確実か?と楽しく検討してしまった。基板は40年以上前にトレーシングペーパーにレタリングを貼った版で試作屋さんに何種類か作ってもらったことはあったが、今はガーバー渡しで作ってもらうのが当たり前のようだ。検索すると某国の業者で評判が良いところがたくさん出てくる。さて40年ぶりに基板発注してみるか?←イマココ。

2024年11月14日

SDRにハマる

 事の発端は音楽仲間が関東圏のFMの番組に出ることを聞いたことだ。ここは関東圏のFMなんて絶対受信出来ない地域だし、radikoでは放送区域外なのでさあどうやって聞こうかな、と考えていたら地元CATVが関東圏のFMを再送信しているのを思い出した。二十年くらい前にミニコンポで受信したことがあったが、すっかり忘れていて、しばらく前に買ったRCD-M41にチューナーが付いているのも思い出し、CATVから分岐して同軸ケーブルで接続して受信。あれ、なんかホワイトノイズが多いな〜、と思ってググったら、先輩方からの情報でFMバンドパスフィルタを入れると消える、と聞いて早速購入、見事にノイズが消えてクリアな受信に成功。でもRCD-M41には出力端子がないので録音が出来ない。そうだPCに接続出来るチューナーがあったな、と思ってググったら、RTL2832UというICを使ったUSB接続のワンセグチューナーでFMが受信出来るらしい、とわかってAMAZONで探してアンテナにF型コネクタアダプタが付いた¥1580を買ってみた。Windows7までは対応しているドライバと録音も出来る受信ソフトが付属している古いデバイスだが、Windows11でもセキュリティを緩くしてドライバを認識させることが出来てクリアな受信に成功。これで当初の目的は達成したのだが、RTL2832Uを使ったドングルでPCで受信するラジオはSDRというらしい、十年くらい前から結構盛り上がってるんだな、これそのままMacBookで使えないかな、と考え始めたのが運の尽き。 MacOS用のSDRツールを試したらあっさり認識して受信成功。でもなんか歪んだようなノイズが消えない。さらに調べたらこの世界では有名らしいRTL-SDR.COM製のドングルが¥7000弱で売っている。衝動買いしてMacBookで試したらノイズがないクリアな受信に成功。同軸ケーブルを繋がないとならないが、PCでFMがこんなに手軽に聴けてちょっと感動。デジタル録音でエアチェック(死語か)出来るぞ。家で1人の時に流しっぱなしにしていたら10代後半にラジオだけで過ごした1年間を思い出した。お金なかったからなあ。その後にPHONO入力付きのラジカセとレコードプレーヤーを買ってレンタルレコード三昧だったのでFMから遠ざかったけど。PCからBluetoothスピーカーに飛ばしたら家の中のどこでも持って行けて幸せ。FMは青春の音だ!

2023年12月17日

Fishman Rare Earthの電源供給

 既に13年前に友人の Fishman Rare Earth Blendで実施した内容であるが、自分のRare Earth Bassでも実施して画像を撮ったので記事にする。Rare Earth Blendは電池がCR1/3NまたはSR44が2個で、電池ボックスが本体の真下で電池交換するためにはどうしてもギターから外す必要がある。3Vを供給するだけだったら別の電池でも良いのでは?と気が付いて、同じCRで容量が大きいCR123Aで電源供給することを考えた。本体改造はしない、という要求があったので、CR1/3Nと同じサイズのダミー電池を作って元の電池ボックスに挿入してプラスとマイナスを引き出し、CR123Aの電池ボックスを繋いでマジックテープで側面に貼った。これで容量が160mAhから1600mAhと10倍になり電池交換のストレスも無くなった。自分のRare Earth Bassでやってみたらこんな感じ。既にプリアンプを付け外して構造がわかっているので分解して元の電池ボックスは外し、リード線を出してJSTのXAで中継してCR123Aの電池ボックスを両面テープで側面に貼った。あまり深く考えずに同じCRということでCR123Aを選択したが、今思うと単4の2本直列ボックスでもギリ側面には貼れそうだな。スナップ付きボックスにしてスナップを本体から引き出したほうがスマートかも。でも2本外さないとならないので電池交換がやりにくいか。コイン電池を使う方法は軽いし省スペースなので他メーカーも追従して流行ったけど、容量が小さいのがイマイチなんだよねえ。

2022年8月15日

トランスアイソレータ

以下は2020年3月のお話。 VUメーター付きのマイクプリにファンタム電源がかかったらメーターが振り切れたという経験からカットのためTOMOCAの11T-12を長く使っている。中のトランスはサンスイらしい。NEUTRIKからNA-Housingが発売されたのを知ったので、ST-71で同じ機能を作ってみた。カッコいいなあ、これ。もうちょっと良いトランスが入るくらいのサイズにならないかな、と思って検索していたら、なんとトランスを通すだけのエフェクター、ライントランスと呼ぶらしいものを見つけた。LUNDAHL使ってこの価格かあ、と思って見ていたら、OEP/Carnhillという知らないメーカに気が付いた。検索するとA187A12Cが600Ω:600Ωで¥4000程度で買える。作ってみるか、ということでまずフォーンジャックのアンバランス仕様で製作。ベースに使ってみると、え、何か良いじゃん。じゃあバランス仕様も、ってことでXLRのコネクタの穴を開ける自信がないので以前からアイデアがあったコンセントボックスでなんとかするを実行。未来工業のPVR16-0をSONICのSP-01で内側をシールドしてCANAREのM-CPAX02DにPANASONICのWN7603KPで組み上げ。ゴム足代わりにタカチのシリコンバンド。あっという間に3つのトランスアイソレータ完成。A187A12CはLUNDAHLやJensenを買う勇気がない貧乏性にはちょうど良いかな。で、今は2022年8月ですが、各部材のリンクを追ったらかなり値上がりしていてちょっとビックリ!

2022年6月24日

0dB HyCAA

事の発端はエフェクターとしての真空管プリを物色していたら、真空管を使ったヘッドホンアンプ0dB HyCAAを見つけてしまったことだ。YAHAアンプはだいぶ前から知っていたがこれは全く気が付かなかった。8年も前からあったとは。ネットでかなりの高評価なので俄然興味が湧く。基板がここで売っていたので早速購入。親切なマニュアルに従っていつもの通販3社経由で推奨部品を集める。オペアンプはネットの先輩方の記事をいくつも読んでV-AMPはMUSES8920、C-AMPはNJM4556ADDを選択。真空管は侵攻の影響かロシア製がほぼ入手出来ない。でもJJのECC802Sが見つかったのでちょっと高かったけどTMを購入。以前頒布されていたアクリル板は入手出来なかったので何度かお世話になっているこちらにオーダー、1セット送料込みで¥2500くらいで作ってもらえた。部品はかなり奢ったと思うがこれでも合計¥10000未満。LEDは眠っていたオレンジを2.2kΩでおとなしめに点灯したら思いがけず良い雰囲気。昔々買ったヘッドホンアンプ付きのUSB DACを何個も復活させて、入力するラインレベルの信号を複数作って比べながら音出し。鳥肌が立ちました!なんと優しい音だ。ノイズは私の耳では全く聞こえない。入力レベルを高くする必要はあるが、素晴らし過ぎ!真空管モノは13年前にTUBE MPのINSERT端子増設改造したついでに真空管をエレハモの12AX7に交換して音が変わって喜んだ以来だな。真空管沼にハマる気持ちがちょっとわかるな。