事の発端は音楽仲間からSHUREのSM11にミニXLRコネクタを付けるように依頼されたことだった。無事付け終わってチェックしていたらSM57に比べて出音が小さい。仕様を見ても振動板が小さいからか出力レベルがかなり低い。ローカルにプリアンプを入れないとミキサー側でバランスが取りにくいかも、というコメントと共に依頼者に戻したが、ネットを検索していたらSM11とDM1 DYNAMITEというファンタム電源で動くマイクプリアンプでギターを録った動画を見つけてしまったのが運の尽き。そうだこんなゲインちょい足しの製品があったよなあ、と思ってさらに探したらまあたくさん出てくること。業界で定番(Type-Cと呼ぼう)と言われるものからDM1タイプの某国製らしき模造品まで20倍くらいの価格差がある。1個試そうと思ってサウンドハウスでこれを見つけて買ってみた。とても短くてSM57に直付けすると表面処理が近くて違和感が無い。ノイズも無くてとても良い感じ。ミキサーのトリムを大きく上げなくて済むので使いやすい。youtubeで検索したら高い評価の動画ばかりで、これは当たりだったな、とここで終われば良かったのだが、youtubeで定番を分解して解析している動画を見つけてしまった。おお〜シンプルな回路だ、SOPのデュアルFETは選別不要なのか、KiCadの基板データも公開されているぞ、と久々に自作熱で盛り上がってしまった。さらに探すと変換アダプタサイズのこれ(Type-Fと呼ぼう)を分解して解析しているサイトもある。Type-Cとは違うディスクリートなFET回路でこれ全部リード部品で出来ないかな、と思ってKiCadで回路図をトレースしてフットプリントを配置して、とやってみたらあっという間にリード部品をユニバーサル基板に実装するデータが出来てしまった。でもオリジナルのFETはSMDでリード部品のFETで代用出来るかは怪しいな。SC-59→TO-92変換基板で何とかするか、全部SMDのフットプリントで再設計するか、でもSMDを手はんだ付けする気合いと根性がまだあるか?FETの選別は必要か?デュアルFETを使ったType-Cの回路の方が確実か?と楽しく検討してしまった。基板は40年以上前にトレーシングペーパーにレタリングを貼った版で試作屋さんに何種類か作ってもらったことはあったが、今はガーバー渡しで作ってもらうのが当たり前のようだ。検索すると某国の業者で評判が良いところがたくさん出てくる。さて40年ぶりに基板発注してみるか?←イマココ。